「なぜ人を許せなくなってしまうのか?」

私は、人から判断されるのが苦手です。つい人のうわさ話を聞いている場所にいるとそっと逃げ出してしまいます。人の判断は、人それぞれ違うと考えているからです。では「なぜ人は判断してしまうのか?」こんな疑問を解消したくて読んでみた本があります。

 

それが、中野信子さんが書かれた人は、なぜ他人を許せないのか?です。

 

著者の中野信子さんは、脳科学者、医学博士、認知科学者。科学の視点から人間社会でおこりうる現象及び人物を読み解く語り口に評判がある方です。

 

今回は、中野さんの本を読み、気が付いたことを3つにまとめていきます。

 

まずひとつ目は、人は誰でも他人を許せない状態に陥る可能性があるということです。他人に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質であるドーパミンが放出されてしまうからです。この状態に陥ってしまうと簡単には抜け出せなくなってしまい、人を許すことが難しくなってしまうようです。

 

この原理を知り、人を判断しすぎてしまう人をみたら、正義の制裁を加えようとしているのかも知れないと思い、うまく距離を保つように心がけたいと思いました。

 

もしかしたら、本人もうまく正義中毒の状態から抜け出せずに苦しんでいる可能性があるかも知れないからです。

 

そんな中で相手を責め立ててしまっては、より関係性が悪化してしまうからです。

 

それよりはまずその場はうまくかわして相手が冷静になった頃合いをみて話すようにしたほうが関係性を崩さずにすむと思うからです。

 

次にふたつ目は、正義と思っていることが国によって違うことです。著者の中野さんは以前研究員として滞在していたフランスでは日本とは判断基準が違う経験をされています。

 

シンプルに表現すると日本では「みんなに合わせられないこと」「みんなと違う言動をすること」が愚かで考えられがちなのに対して、フランスでは「みんなと同じこと」や「意見を言わないこと」が愚かで考えられやすいことです。

 

この一文を見つけ、国が変われば価値観が変わるということは、法的に過ちを犯すのは別として周りの評価に左右されずに、自分らしく生きても良いのではないかとも思います。

 

以前に、周りの目が気になってしまい、うまく自分を表現できずに苦しんだ経験があります。

 

「こんなことを言ったら相手を傷つけてしまわないか?」「嫌われたらどうしよう」などの思いが強くありました。

 

そんな思いから自分をうまく表現できずにいました。

 

しかし、毎日生活していく中で人それぞれ価値観が違うことを少しずつ理解することができるようになれました。

 

そんな経験もあり、少しずつ自分を表現できるようになれました。

 

みっつ目は、正義中毒に陥らないためには、自分自身を客観的に捉えることが大切であるということです。

 

つい自分にとってネガティブなことがあると、「昔は良かったな」という気分になることはありませんか?

 

そんな気分に陥ることが頻繁にあると脳が疲労している可能性があるようです。しかし、脳の疲労感も生活習慣や食事の改善で整えることもできるようです。

 

また脳を衰えさせないトレーニングとして

 

・違った道を散歩してみる。

 

・普段読まない本を読んでみる。

 

・安定すぎる環境ではなく、日々チャレンジしていくような環境に身を置いてみる。

 

上記のようなことも、脳を衰えさせないためには良いようです。

 

最後に

 

今回中野さんの本を読み、人に左右されずに自分らしく生きても良いんだと、あらためて背中を押してもらうことができました。人生は一度きりです。「少し自分らしく生きてみませんか?」もし以前の私のように生きづらさを感じている方の参考になれたら嬉しいです。