セロトニンが私たちの体に与えてくれるもの

私は睡眠がうまくとれずに悩んだ時期があります。睡眠を改善するためには、朝散歩をすることが、効果的であることを知り実践しております。おかげで睡眠で悩むことも減りました。良い睡眠が得られるようになった今、なぜうまく睡眠が取れなかったのか、学びたく一冊の本を読み始めてみました。

その本が有田秀穂さんが書かれた医者が教える疲れない人の脳です。

著者の有田さんは、医師・脳生理学者東邦大学医学部名誉教授。セロトニンDojo代表。東邦大学医学部統合生理学で座禅とセロトニン神経・前頭前野について研究、2013年に退職、名誉教授になられ、「セロトニン研究」の第一人者として活躍されている方です。

今回は、有田さんの本を読み学んだことを2つに分けてご紹介していきたいと思います。

ひとつ目は、なぜ眠れなくなってしまうのかについてです。

文部科学省の調査によると日本人の60パーセントが疲労を感じているそうです。検査をしても原因もなかなか解決されないようです。そのような場合には「慢性疲労症候群」という診断名がつけられるようです。慢性疲労症候群の原因はなかなか解明することが難しく、睡眠薬を処方されて様子をみましょうと言われることが多いようです。

なぜ原因を判明することが難しいのか?

それは疲労の原因が体ではなく、「脳」にあるからだそうです。

疲れない脳をつくる上で鍵になってくるのが、「セロトニン」です。

セロトニン神経は「脳幹」という進化的にもっとも古い脳に、人の覚醒をコントロールする神経がふたつ存在しているようです。

ノルアドレナリン神経

セロトニン神経

これらふたつの神経が「脳疲労に」よって機能しなくなると、朝から疲労を感じてしまうようです。

脳の疲れは、「大脳」を酷使し続けることにより発生します。

大きく分けると2種類あり、「頭の疲れ」と「心の疲れ」から脳が疲労します。

「頭の疲れ」は、人の認知機能を担う器官を酷使することにより、ボーッとして頭(認知機能)がスムーズに動かなくなる。疲労回復のために休息をとってもなかなか寝付けなくなることがあります。

なぜ寝付けなくなってしまうのか?

認知機能を担う「覚醒機能」と結びついているからだそうです。大脳が過度の興奮状態になると、覚醒レベルがあがり、脳全体が休息モードに切り替わらなくなるから寝つきが悪くなるようです。

「心の疲れ」は、「大脳」ではなく、「大脳辺縁系」にあります。

精神的ストレスが加わると、「扁桃体」が刺激されます。扁桃体は、不安や怒りを感じたときに活動します。「不安や怒りの神経回路」の中心に扁桃体があり、その回路が疲弊すると気分が落ち込んだり、意欲もなくなってしまうそうです。

心の疲れの問題点として、精神的ストレスを感じる場所から離れても忘れにくいことがあるようです。

それは、「不安や怒りの神経回路」が記憶をつかさどる海馬とも繋がっているからだそうです。

ちょっとしたことがきっかけで過去の記憶がよみがえっててしまい、心の疲労が取れにくくなってしまうそうです。

心の疲れをまねかないためにも、セロトニン神経を活性化させることが必要です。


ふたつ目に、セロトニン神経を活性化させるためには?

セロトニン神経を活性化させるには、「歩行」「咀嚼」「呼吸」の三つのリズム運動が効果的だそうです。

具体的な生活スタイルの例としては、

・朝のウォーキング

・呼吸法(「丹田呼吸法」「気功」「太極拳」「ヨガ」)

・咀嚼(朝食は必ず食べる。栄養にも気をつけること。トリプトファンの多い食材をとること。)

トリプトファン

バナナ、納豆、豆腐、豆乳、チーズ、納豆、牛乳、ピーナッツ、アーモンド、ヨーグルトなどに多く含まれている。

・運動

・寝る二時間前までに、ぬるめのお風呂に入る。

・サウナの活用

これらが良いそうです。

ちなみに私は、呼吸法をうまく日常生活で活用していきたいと思いました。

さいごに

現在私自身、生活習慣を改善できたことで、睡眠で悩まされることが減ってきました。そんな今、不眠で悩まされた当時を振り返ってみると、毎日大変でどうしてよいか本当に分かりませんでした。そんなときに生活習慣を改善することの重要性を理解し、不眠を克服できて本当に良かったと思っています。睡眠で悩む方が一人でも減ってくれたら嬉しい、そんな思いをこめてブログに書いてみました。













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「体を鍛えるだけでなく、気をつけたいこと」

私の趣味は、筋トレです。中学生くらいから、独学で読書で学び、筋トレを始めました。そのおかげで今では大きなケガもすることがなく、筋トレを楽しめています。今でも、たまにダンベルの重量を重くしすぎると、筋肉を痛めてしまうこともありますが(笑)

 

読書で学んだとはいえ、筋トレの方法が正しいのか疑問を持つようになりました。

 

そこで、手にした本が、山本義徳さんが書かれた最高の健康 科学的に衰えない体をつくるです。

 

著者の山本義徳さんは、ボディビル・パワーリフティング界のレジェンドで国内、海外の大会では優勝経験も多数あり、知らない方はいない。とても有名な方です。

 

今回のブログでは、山本義徳さんの本を読み、学んだことや気づきを3つに分けて書いていきたいと思います。

 

まず1つ目は、筋トレをする上では行動体力と防衛体力を高めるトレーニングをすることが大切であるということです。

 

・行動体力とは、簡単に言うと、走ったり、ジャンプしたり、積極的に体を動かすための体力。さらに細かく「行動を起こす能力」「行動を維持する能力」「行動を調整する能力」の3つに分類される。

 

・防衛体力とは、日常生活で生じるさまざまなストレスから体を守り、健康を維持するための自動調節能力のこと。「防衛体力」にも大きく4つに分類することができ、「恒常性」「適応性」「免疫力」「精神的抵抗力」がある。

 

筋トレを行うときには、この行動体力と防衛体力を高めるトレーニングが大切であるということです。

 

2つ目に人の体質には3つのタイプがあるということ。人の体質は、「外胚葉型」「中胚葉型」「内胚葉型」に分類できるようです。まず自分がどの体質かを理解し、自分の体質にあったトレーニングを取り入れることで効率的に体を鍛えることができると思いました。

 

3つ目は、101理論の活用です。

 

体の能力を100としたとき、それに対するトレーニングは101のストレスでよく、120や130ものハードなストレスは無意味。

 

120や130のストレスを与えるハードなトレーニングよりも、ダイエット目的の軽いトレーニングによる101程度のストレスのほうが、筋肉を増やすのには効果的かもしれない。

 

重量を求めすぎてしまうと怪我をリスクを高めてしまい、運動ができないことによるストレスも溜め込んでしまい、筋トレの効果も実感することがしにくくなってしまいます。

 

最後に筋トレを行うことにより、私たちの体にたくさんのメリットを与えてくれます。しかし間違った方法で筋トレを行ってしまうと、怪我にも繋がってしまいます。ぜひ筋トレをこれから始めようと思う方には、まず自分の体質にあった方法で筋トレを行って怪我をすることがなく、楽しくトレーニングや運動を継続してもらいたいです。

 

個人的には101理論を意識してトレーニング方法を変えていきたいと思います。

「なぜ人を許せなくなってしまうのか?」

私は、人から判断されるのが苦手です。つい人のうわさ話を聞いている場所にいるとそっと逃げ出してしまいます。人の判断は、人それぞれ違うと考えているからです。では「なぜ人は判断してしまうのか?」こんな疑問を解消したくて読んでみた本があります。

 

それが、中野信子さんが書かれた人は、なぜ他人を許せないのか?です。

 

著者の中野信子さんは、脳科学者、医学博士、認知科学者。科学の視点から人間社会でおこりうる現象及び人物を読み解く語り口に評判がある方です。

 

今回は、中野さんの本を読み、気が付いたことを3つにまとめていきます。

 

まずひとつ目は、人は誰でも他人を許せない状態に陥る可能性があるということです。他人に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質であるドーパミンが放出されてしまうからです。この状態に陥ってしまうと簡単には抜け出せなくなってしまい、人を許すことが難しくなってしまうようです。

 

この原理を知り、人を判断しすぎてしまう人をみたら、正義の制裁を加えようとしているのかも知れないと思い、うまく距離を保つように心がけたいと思いました。

 

もしかしたら、本人もうまく正義中毒の状態から抜け出せずに苦しんでいる可能性があるかも知れないからです。

 

そんな中で相手を責め立ててしまっては、より関係性が悪化してしまうからです。

 

それよりはまずその場はうまくかわして相手が冷静になった頃合いをみて話すようにしたほうが関係性を崩さずにすむと思うからです。

 

次にふたつ目は、正義と思っていることが国によって違うことです。著者の中野さんは以前研究員として滞在していたフランスでは日本とは判断基準が違う経験をされています。

 

シンプルに表現すると日本では「みんなに合わせられないこと」「みんなと違う言動をすること」が愚かで考えられがちなのに対して、フランスでは「みんなと同じこと」や「意見を言わないこと」が愚かで考えられやすいことです。

 

この一文を見つけ、国が変われば価値観が変わるということは、法的に過ちを犯すのは別として周りの評価に左右されずに、自分らしく生きても良いのではないかとも思います。

 

以前に、周りの目が気になってしまい、うまく自分を表現できずに苦しんだ経験があります。

 

「こんなことを言ったら相手を傷つけてしまわないか?」「嫌われたらどうしよう」などの思いが強くありました。

 

そんな思いから自分をうまく表現できずにいました。

 

しかし、毎日生活していく中で人それぞれ価値観が違うことを少しずつ理解することができるようになれました。

 

そんな経験もあり、少しずつ自分を表現できるようになれました。

 

みっつ目は、正義中毒に陥らないためには、自分自身を客観的に捉えることが大切であるということです。

 

つい自分にとってネガティブなことがあると、「昔は良かったな」という気分になることはありませんか?

 

そんな気分に陥ることが頻繁にあると脳が疲労している可能性があるようです。しかし、脳の疲労感も生活習慣や食事の改善で整えることもできるようです。

 

また脳を衰えさせないトレーニングとして

 

・違った道を散歩してみる。

 

・普段読まない本を読んでみる。

 

・安定すぎる環境ではなく、日々チャレンジしていくような環境に身を置いてみる。

 

上記のようなことも、脳を衰えさせないためには良いようです。

 

最後に

 

今回中野さんの本を読み、人に左右されずに自分らしく生きても良いんだと、あらためて背中を押してもらうことができました。人生は一度きりです。「少し自分らしく生きてみませんか?」もし以前の私のように生きづらさを感じている方の参考になれたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

「100年時代の健康法」を読んで大切だと感じたこと 北村 昭彦

人生100年時代といわれる現代。

 

これからは長生きできることがあたりまえの時代がやってこようとしています。

 

私個人としては、長生きできる時代に生まれたのなら、元気で楽しく人生を謳歌したいなと考えています。

 

今回は、人生を楽しく長生きしたいと考えている私が、100年時代の健康法を読んで生活していく上で心がけていきたいと思ったことをまとめていきます。

 

まず人生100年時代においては、年代において気を付ける病が違うということです。

 

生活習慣病に気をつけましょう」という声をよく聞くかと思います。

 

確かに生活習慣を予防することは大切です。

 

しかし、先ほどお伝えしたように年代別というキーワードがあります。

 

年代は40歳〜64歳までを「壮年期」、65歳以上を「高齢期」と分けることが多いようです。

 

その場合において壮年期には「病気と生活習慣病」高齢期には「フレイル、病気」と気をつける病が違うということです。

 

ではなぜフレイルに気をつけたほうが良いかというと、筋力が低下すると自力で生活できなくなる可能性が高くなるからです。自力で生活できないということは誰かの手を借りる必要があります。

 

今現在日本は少子高齢化です。

 

15〜64歳の人口が65歳以上の人口を支える割合をみると、2人で1人を支える時代は2020年まで。それからは減少していく時代になります。

 

今現在すでに介護人材は減少しています。これから人の手助けを借りたい人は増える。しかし助ける側の手が圧倒的に足りない。そんな時代になります。

 

いかに、自力でフレイル予防をしていくことが大切かをご理解いただけたのではないでしょうか?

 

つぎに、検診で異常がないと診断されても安心できないケースがあるということについて。

 

検診では筋力や骨密度、認知機能は測定できないということです。

 

そこで筋力トレーニングを行っていこうと思う方もいるかもしれません。

 

そうした場合においても気をつけたいポイントがあります。

 

それはタンパク質の摂取を忘れないということです。

 

「運動後45分以内にタンパク質から効率的に筋肉が作られている。

 

筋力トレーニングを行った際には、意識してタンパク質摂取を心がけていきたいですね!

 

そこで覚えておきたい指数があります。

 

それはSMI指数です。

 

・骨格筋量指数 SMI

体重から体脂肪と骨と内臓を取り除いて、骨格筋とその周囲で計算する指数のこと。

 

BMIだけで判断するのではなく、体の中にある筋肉の量で計算する。そうすることにより、日常生活において筋力低下を早めに気づくことができる。筋力低下に気づければ歩けなくなる前に自助努力で防げることもあるということです。

 

・薬もリスクになる。

 

「筋力低下」「低栄養」「社会的孤立」がフレイルを悪化させる三要因。このほかにも薬の向き合い方にも注意が必要になります。

 

なんでも物事には「メリット」「デメリット」があることを理解することが大切です。

 

薬の「デメリット」としては「ポリファーマシー」と呼ばれる多薬併用により、ふらつきが起き転倒により、その転倒が原因で寝たきりやフレイルが進行する恐れがあるということです。

 

さいごに

 

今回は、人生100年時代において生活習慣に気をつけるだけではなくフレイル予防にも気をつけることについてみてきました。本書を読み終えて、いかに生活習慣に気をつけることが大切であるかを理解することができました。

 

私はふだん筋力トレーニングをおこなっています。運動は苦しいこともあり継続することが難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、動ける身体があるから毎日楽しく生活することもできます。

 

まずは簡単な体操から始めてみたり、一人で行うと継続が苦手な方はお友達を誘って運動習慣を取り入れてみませんか?

 

このブログをみてくれた誰か一人でも多くの方が、運動習慣を取り入れて楽しく人生を生きてくれたら嬉しいです!

 

今回はそんな私の思いを込めて終わりにしたいと思います。

 

このブログはみなさんのお役に少しでも立てるよう努力していきたいと思って情報を選んでいます。

 

毎日書きたいのですが情報を選択しているので週に1回は更新していきたいと思いますので、これからも読んでもらえたら嬉しいです。

 

皆様の貴重なお時間をいただきありがとうございました!

 

 

 

 

「絶対にミスをしない人の脳の習慣を読んで」

今回は、樺沢紫苑先生の絶対にミスをしない人の脳の習慣を読んで学んだことを紹介していきます。

 

まずはじめに人がミスをしてしまうのは、

 

 脳の情報処理に関わる「仕組み」のせいであって、あなたの能力が低いせいではないということ

 

「ミス」を引き起こす「脳」の仕組み

 

・集中力の低下

・記憶を一時的に保存する、脳の「ワーキングメモリ」の機能低下

・脳疲労(脳が疲れた状態)

・加齢による脳の老化 

 

これら4つが大きな原因のようです。

 

「脳疲労」の段階で、「自分の脳は疲れている」と自覚し、ミスをしないハイパフォーマンスな脳を作る習慣を実践すれば、どのような人でも、「健康」な脳、さらには、それより上の段階である、気力が充実した「絶好調」な脳に作り替えることができるということ。 

 

原因や対策について。

 

・集中力の低下について

 

「ミスをしやすい仕事」を集中力の高い時間帯にこなす。「ミスをしにくい仕事」を集中力の低い時間帯にこなす。 

 

集中力というのは、朝が一番高くて、午後、夜になるにつれて低下する傾向があるようです。そのリズムを理解した上で、1日のスケジュールを組んでいくということです。

 

 

・ワーキングメモリの低下

 

人間の記憶力は、膨大な情報を記憶できるポテンシャルを持っているが、情報入力のための入り口は非常に狭く、たくさんの情報が一気に流れ込もうとすると、脳の入り口で「交通渋滞」をおこしてしまうということ。

 

・脳疲労

 

疲労は、「以前はこんなミスをしなかったのに、最近ミスが増えている」ような状態のこと。

疲労の状態なら解消することができること。

 

具体的には

 

・中強度の有酸素運動。 (軽く汗がにじんだり、ようやく会話ができるくらいのウォーキングなど)

 

・7時間以上の質の高い睡眠

 

などです。

 

・インプット(記憶)する上で気をつけること。

 

人が記憶するときには、読む、書く、話す、聞くなどがあります。

 

その中で大切だなと感じたことは、

 

話を聞いた瞬間に、それを正しく記憶することです。

 

なぜ大切だと思ったかというと、人の話を聞いた時に、きちんと記憶しないとインプットした情報が間違ってしまう可能性もあると思います。間違った情報を記憶してしまっては、正しい答えをえることが難しくなります。

 

それを防ぐためにも、正しく記憶することは大切だと思います。人の話を聞いていて重要なことはその場でメモをとることを習慣にしていきたいと思います。

 

その場でわからないことは、すぐにその場で質問する。すぐ質問することで間違った情報を取り入れることも防げるからです。

 

・自己洞察力について

 

自己洞察力とは、自分をモニタリングする能力のことを言います。自己洞察力が高いと自分自身を振り返る能力を高めることができます。

 

具体的には、

 

・睡眠がきちんととれているか?

 

・身体は疲れていないか?

 

など自分自身を客観的に捉えることができるようになります。

 

また客観的に捉えるだけではなく、

 

・睡眠時間が取れていないなら、早めに休む。仮眠をとる。

 

・体が疲れているなら、運動はできているか?できていないなら、運動してみる。

 

このように対策も講じれるようになります。人がミスを犯してしまう原因の一つとして身体が疲れていて冷静な判断ができないことがあります。自己洞察力を高めることは、ミスを防ぐ上では重要な能力の一つだと思いました。

 

今回絶対にミスをしない人の脳の習慣を読み終えて、ミスは能力が低いのではなく、脳の仕組みを理解することが大切であることを理解することができました。私自身も睡眠や定期的な有酸素運動を実践することで、冷静な判断をすることができるようになれてきた気がします。ミスが多くて困っている方にはオススメな一冊だと思います。

 

 

父滅の刃を読んで

樺沢先生が父性について書いた本が出版されました。「そもそも父性って何だろう。」父性について理解を深めたく本を手に取りました。


著者である樺沢紫苑先生は、1965年、札幌北海道生まれ。札幌医科大学医学部卒業後、同大神経精神医学講座に入局。大学病院、総合病院、単科精神病院など北海道内の8病院に勤務。2004年から米国シカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。YOUTUBE20万人、Facebook15万人など累計50万人以上のフォロワーを持ちインターネット媒体を駆使し、メンタル疾患の予防を目的に、精神医学、心理学の知識や情報を分かりやすく発信されている方です。


2020年。新型コロナウイルスをめぐる大きな危機に直面し、多くの日本人がどのように生きていくのか迷いの渦中にいます。不安は時代の変化によって起きるものではなく、「父性消滅」による要因が大きい。「父滅の刃」はこのような時代に生きる私たちが、これからどう生きていくのが良いか「父性」をテーマにして描かれた作品です。


今回は「父滅の刃」を読み終え、私の体験をふまえながら感じたことを、大きく分けて3つに分けていきます。


・ まず一つ目は父性について。


父性とは、「父さんのようになりたい。」敬意、畏敬の念と共に「父性」を感じることを示す。この一文を見つけたとき、幼いころの記憶が蘇りました。私の趣味は、筋力トレーニングです。筋力トレーニング歴は、約20年になります。今では[ベンチプレス120キロ][バーベルスクワット120キロ]を持ち上げることができます。そんな私が身体を鍛えるきっかけになったきっかけがあります。それは、小学校時代に受けたいじめです。当時は、力が弱く、女子にも負けてしまうくらいでした。なぜ私がいじめを受けたのか?
私の頭は67cmあります。これだけ聞くと、どれくらい大きいのか理解することが出来ない方もいると思います。では、具体的にお伝えします。皆さん元巨人軍の松井秀喜選手はご存知でしょうか?
松井秀喜選手は、野球界で頭の大きい選手としても有名な方です。その松井選手は
「64cm」あります。私の頭は「67cm」どれくらい大きいのかイメージがわく方もいるかもしれません。その「頭の大きさ」が原因でした。ある日、家で私が友達と遊んでいた時の事。ふざけているようで、イジメられていました。苦しんでいる私。そこへ父の一言。「うちの息子に手を出すのか。文句があるなら俺に言え。」と言ってくれたのです。私の父は、元陸上自衛隊レンジャー部隊の隊長をしていた人です。父の背中を見て、私は思ったことがあります。それは「男は、力が強ければ何でもできる。」と。力強さへの憧れが、私に身体を鍛えるきっかけを与えてくれました。そのお陰もあり、小学校でイジメられていた私が、当時1000人を超える中学校で「腕相撲」では負けない体を手に入れたのです。しかし、そんな力を手に入れた私を、父は受け入れてくれませんでした。なぜ受け入れてくれないのか理解できずにいました。それから、私の父へ認めてくれない気持ちに怒りが湧きあがりました。夜な夜なバイクを乗り回す日々。悪い道へ転げるのに、そんなに月日はかかりませんでした。


・ 二つ目に母性について。

 

母性とは、子供の欲求を受け止め、満たして子供を包み込んでいくことを指す。


私に母性を教えてくれたのは、今はもう亡き祖母です。私の家族は夫婦共働きの家庭でした。学校が終わると、いつも祖母が母親代わり。祖母から見ても、初孫で溺愛され育ちました。バイクに乗り、夜な夜な出歩く日々を過ごした私にも、態度を変えず、いつも優しさを与えてくれていました。そんな祖母に異変が起こりました。今から8年前の事。その頃の私は、結婚式も控え、祖母も心待ちにしてくれていました。無事に結婚式をおえ、新婚旅行を明日に控えていた夕方。母親から一本の電話がありました。電話に出ると、母から告げられた一言。「おばあちゃんが危ない。検査をしても思わしくない。」「下手をすると、一週間ももたない。」との事。頭が真っ白になる私。どうして良いか分からずも妻に相談しました。
「旅行はいつでも行けるから、今は、おばあちゃんの所へ行ってあげてと」妻の一言に、私は決断することが出来ました。妻に謝り、祖母が待つ病院へ行きました。個室のICUに案内されました。話を聞くと、祖母は食事も喉を通すことが出来ません。看護師さんからも、覚悟を決めるように求められました。しかし、私は、あきらめません。あきらめたくなかった。祖母の命を絶対に救うのだ。その思いだけでした。
全身がむくみ、手足もパンパンに膨れ上がっていた祖母の身体。なんとか祖母と話をすることが出来ました。話を聞いてみると、「足が痛くて、痛くて、眠れない。さすってほしい。」と頼まれました。今まで生きてきて初めての祖母からのお願い事でした。優しさを教えてくれた祖母の願い。今自分が出来ること。それは、祖母の足をさすることでした。「助かってほしい。俺が助ける。」「今まで祖母が与えてくれた愛情」「今度は、俺が返す番」だと必死にさすりました。すると、その甲斐があったのか、薬の効果が効いたのか。どちらが効いたのか分かりませんが、奇跡が訪れました。それは、看護師さんから告げられた一言。「お孫さんの看病もあり、明日手術することが出来るかもしれない。」「もしかすると、退院することも出来るかもしれない」一筋の光が見えました。さっそく祖母にも伝えました。「もしかしたら、助かるかもしれない。」そんな喜びの気持ちに包まれました。祖母と明日の検査の無事を祈り、はじめて指切りを交わしました。変わり果てた祖母の指。しかし、その指は力強く、私にも勇気を与えてくれました。明日の手術の無事を祈りました。しかし、その夢は叶いませんでした。次の日、祖母は旅立ってしまいました。
祖母の最期を看取ることが出来ませんでした。


・ 三つ目は、父性は血のつながりは関係ないことについて。


実の父親に父性を感じることが出来ないとき。このようになりたいと思える人物でもよいこと。それを踏まえ、私のエピソードを交えて、お伝えしていきます。


身体を鍛えても、自分を認めてくれない父。
母性を教えてくれた祖母の死。そんな私がとった次の行動。それは、仕事を頑張ることでした。祖母の死を経験し、感情を捨てることにしました。いつまでも悲しんでいては、祖母も成仏することが出来ない。力で認めてもらえないのなら、仕事でキャリアを積むことで認めてもらえるかもしれない。そんな思いから、仕事に明け暮れるようにしました。私の父は、元陸上自衛隊のレンジャー部隊の隊長。キャリアも約束されていたのに長男ということで家を守るため退官。地元に戻り、消防署の職員として転職。ノンキャリアながら、定年を迎えるころには、160人以上の部下を束ねる人でした。そんな父の背中にも強いあこがれを抱いていました。私は、来る日も来る日も仕事が終わると資格取得の勉強やビジネス書を読み漁りました。組織に認めてもらうには、資格取得やチームリーダーとして実績を上げないといけないと思い込んでいました。しかし、現実はうまく変わりません。当時若かった私。努力しているのに、結果が出ない毎日。精神的にも追い詰められ「イライラ」する日々。そんな中、私に病が襲いかかってきました。それが「うつ病」です。
私の妻は、薬剤師をしています。薬の専門家で、私と共に病を乗り越えてきたパートナーでもあります。妻から言われた一言。「薬で治せる病もあるけれど、薬は対処療法でしかない。原因を突き止めることが大切。」私自身も薬で抑えるより、きちんと完治したい思いがありました。生活習慣の改善はもちろん。玄米菜食が良いと言われれば実践。陶板浴が良いと聞けば、週2日実践。酵素ドリンクを使ったファスティングが良いと聞けば、5日間の断食×3回。とにかく病を治したい思いで、必死に実践。藁をもつかむ思いでした。しかし、なかなか治らないうつ病。今回ばかりは夫婦ともどもあきらめムードが漂いました。そんな中、妻からの一言。「この先生の動画は理解しやすい。医学的にもきちんとした事を教えてくれている」「試してみたら」と言われたのです。その動画で説明してくれた先生が、まさに樺沢先生でした。樺沢先生は動画の中で、「病気の予防には、睡眠・運動・朝散歩が大切」と教えてくれました。
さっそく翌日から実践することにしました。
まず初めに取り組んだのが「朝散歩」です。独学ですが、私は20年間筋力トレーニングを続けてきたので、身体を動かすことには自信がありました。しかし、ものの見事に崩れ去りました。30分はおろか、5分歩くのがやっと。家の周りをあるくのが精一杯。一瞬何が起きたのか理解することが出来ずにいました。今振り返ると理由は明白。ベットから起き上がれず寝たきりの生活を半年以上も続けていたのです。「元気だったころの自分に戻りたい。」「人生をあきらめたくない。」そんな思いで必死でした。初めは5分歩くのがやっとでした。しかし、あきらめずに歩く練習をしました。その甲斐もあり、今では「毎朝30分の朝散歩・週3日の有酸素運動・7時間以上の睡眠」を実践することが出来るようになれました。今こうして元気を取り戻すことが出来ているのも樺沢先生のおかげです。奇跡の連続のような本当の話。健康になるビジョンを教えてくれた樺沢先生。血のつながりはないけれど、「樺沢先生のようになりたい。」と私が父性を感じた瞬間でした。


さいごに


父性とは、私が思い描いていた力強さだけのものではないことを理解できました。父親としての力強さ、母親の包み込みやさしさ両方のバランスを兼ね備えることが大切だと思いました。幸い私の父親は今も元気に暮らしています。私も今では心身共に元気になりました。父親に今までの胸の内をつつみ隠さず伝えました。「力強さを兼ね備えた親から生まれ、それがコンプレックスになり、病気になってしまった事。」「父親の背中を超えたくても越えられなかったこと。」全てを伝えました。父親からは意外な言葉が返ってきました。それは「俺の人生とお前の人生は違う。お前の好きなことをやって生きろ」そう言われたのです。今まで父親の背中を超えたくて、もがき苦しみました。しかし、全て自分が勝手に抱いていた幻想にすぎませんでした。「どうしてもっと早く話し合えなかったのだろう。もっと自分の気持ちを素直に伝えていれば良かった」そのような思いで、胸がいっぱいになりました。それから私は、父親の気持ちを理解することができ、心から「和解」することが出来ました。今では父親と残された時間を楽しめるようになれました。


私には、男の子の子供がいます。「父親から受け継いだ力強さ」「祖母がくれた優しさ」を心がけ、子供と向き合っています。

 

夫婦二人三脚で乗り越えてきた闘病体験。


たくさんの気づきを与えてくれた「父滅の刃」。


本当にありがとう。


生かされた命を大切にして、病で苦しむ方の力に!


人生を変えてくれた一冊です。

職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全を読んで

「職場と自己肯定感?」どんな関係性があるのだろうと思い、本書を読んでみようと思いました。

 

著者の井上智介さんは、産業医精神科医。様々な病院で内科・外科・救急科・皮膚科など、多岐の分野にわたるプライマリケアを学ばれ、2年間の臨床研修を終了。精神科医・検診医としての経験を生かし、健康障害や労災を未然に防ぐべく活動されています。

 

今回は井上先生が書かれた、職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全を読んで大切だと思ったことをまとめていきます。

 

まずはじめに、

 

仕事へのやる気・やりがいが感じられない原因は自分の外側にあると考えていたなら、一度「内側にある事項肯定感の低さが根本の原因かもしれない」と視点を変えること

 

とあります。

 

働きづらさを感じていた当時の私自身を振り返ってみることにしました。

 

働きづらさを感じていた時は、チームをまとめる立場を経験していました。学生時代と違い、年齢層も当然広くなります。

 

そんな中で、当時若かった自分は、

 

「どううまくチームをまとめればよいのか?」

 

年齢も親くらい違うし、お願いしてもうまく伝えることができず悩んでいました。

 

正直チームをうまくまとめることができずにいました。

 

「チームをまとめられない自分が悪い」

 

自分ばかりを責めてしまう日々を送っていました。

 

しかし、

 

自己肯定感とは、どんな自分であっても「それでいいんだ」「これでこそ自分なんだ」というように、ありのままをポジティブに受け入れる感情のこと。

 

この感情が生まれやすい人のことを、「自己肯定感が高い人」と表現する 

 

とあります。

 

私自身生きづらさを覚えていた理由。

 

それは、自己肯定感が低い人間だったのです。

 

また自己肯定感が低い人は

 

 「周囲から認められた」という感覚が少ない。

 

ようです。

 

私自身も周囲というより、親から認められたことが少なかった気がします。

 

「頑張っても、頑張っても、認めてもらえない。」

 

そんな経験が自然と自信の少ない人間になってしまったのだと思います。

 

 

日本人特有の美徳だと言われる、謙虚さや礼儀正しさ。

 

必要以上の謙遜は、自己肯定感を下げてしまう行為 。

 

毎回否定的なことを言っていると、褒めた側も自分が否定されたようないたたまれない心地になって、次から褒め言葉をかけにくくなってしまう。 

 

この一文を見つけ、私は正直ハッとしました。

 

自分自身にあまり自信のない私。人から認めてもらっても、そんなたいしたことないと冷ややかともとれる態度をとってしまうことがあります。

 

しかし、当の本人からすると、自分自身に価値を見出せない自分。

 

いくら褒めてもらってもたいしたことがないと思ってしまいます。

 

これでは、せっかく褒めてくれた人にも失礼だなと感じました。

 

これからは素直にありがとうと言える自分であろうと思います。

 

二つ目は、機嫌が悪い人をみると、自分に原因があるのではないかと感じることがあります。

 

「自分が失礼なことを言ったのが原因では?」

 

とよく考えてしまうことがあります。

 

仮にあなたに関係があるのなら、いずれ声がかかるので、その時に初めて対応すればいいのです。根拠のないことで自分を責める必要はない。

 

この言葉を見つけ、いかに自分自身を勝手に苦しめていたかを理解することができました。

 

そんなとき、本書には3つ対応策が記載されているのですが、私が実践して見ようと思ったこと。

 

それは

 

 「ゆっくりと話す」こと。

 

不安を抱いている時には、大半が早口になっているそうです。早口になり、うまく伝わらない。伝わらないから、ソワソワしてしまう。悪循環に入ってしまいます。

 

悪循環に入る前にも、ゆっくり話す。ゆっくり話すことを意識するだけで、思考も整理され、自分自身の感情もうまく伝えることができるようになります。

 

三つめは、人間にはビリーフシステムが備わっていること。人間には、それぞれ価値観や考え方があります。その価値観をもとに生活しています。

 

その中で大切なこと。

 

私たちは全く同じ価値観のもとで生きているわけではなく、ビリーフシステムの内容に善悪をつける必要はまったくない。

多様な価値観が存在しているということ。

 

つい職場や家庭など、人間関係が密になりやすい場所では起こりがちなことがあります。

 

それは、つい自分の考えに偏りすぎてしまうことです。

 

自分の考え方と違うと、人を責めたり攻撃したくなることがあると思います。

 

それでは、お互いに批判し合っていては、いつまでも解決しません。

 

解決しないばかりか、関係性が悪化するばかりです。

 

そんな時は、自分自身も含め、人それぞれ価値観が違うことを自覚する必要があると思いました。

 

四つ目は、タンパク質をとること。

 

タンパク質が不足するということは、体内に必要なアミノ酸が不足する。

 

アミノ酸が、脳の神経伝達物質であるセロトニンノルアドレナリンという物質を体内で作るための材料となるから。

 

この一文を見つけ、食事の大切さを改めて実感させられました。

 

今現在は、私自身も食事管理を徹底するようにしています。しかし、職場でうまくいっていない当時は食事もおろそかにしていた記憶があります。

 

おろそかというよりも、「イライラ」して早食いをする。毎日のようにお酒を飲む。そんな日々を繰り返していた気がします。

 

それでは、体が休まるわけもなく、ストレスも解消されません。不摂生な生活を改める。これが、ストレスを溜めない生活を送る上では基本だなと思います。

 

今現在は、食事の管理や運動も行うようにしています。その甲斐もあり、今では安定したメンタルも保て、日々健やかに過ごすことができるようになりました。

 

最後に、健康は失ってからでは取り戻すのに時間がかかります。取り戻せれば良いですが、むずかしい場合もあるかもしれません。まずは、そうならないように、日々のストレスを減らせるようにすることが大切です。職場で過ごす時間が長い人が多いと思います。職場でストレスがある方には、オススメできる本ではないかと思います。

 

参考にしてもらえたら嬉しいです。

 

今回も読んでいただきありがとうございました。

 

これからも良い記事を書けるよう努力していきます。

 

皆様の貴重なお時間をいただきありがとうございました。

 

今回は以上です。