セロトニンが私たちの体に与えてくれるもの

私は睡眠がうまくとれずに悩んだ時期があります。睡眠を改善するためには、朝散歩をすることが、効果的であることを知り実践しております。おかげで睡眠で悩むことも減りました。良い睡眠が得られるようになった今、なぜうまく睡眠が取れなかったのか、学びたく一冊の本を読み始めてみました。

その本が有田秀穂さんが書かれた医者が教える疲れない人の脳です。

著者の有田さんは、医師・脳生理学者東邦大学医学部名誉教授。セロトニンDojo代表。東邦大学医学部統合生理学で座禅とセロトニン神経・前頭前野について研究、2013年に退職、名誉教授になられ、「セロトニン研究」の第一人者として活躍されている方です。

今回は、有田さんの本を読み学んだことを2つに分けてご紹介していきたいと思います。

ひとつ目は、なぜ眠れなくなってしまうのかについてです。

文部科学省の調査によると日本人の60パーセントが疲労を感じているそうです。検査をしても原因もなかなか解決されないようです。そのような場合には「慢性疲労症候群」という診断名がつけられるようです。慢性疲労症候群の原因はなかなか解明することが難しく、睡眠薬を処方されて様子をみましょうと言われることが多いようです。

なぜ原因を判明することが難しいのか?

それは疲労の原因が体ではなく、「脳」にあるからだそうです。

疲れない脳をつくる上で鍵になってくるのが、「セロトニン」です。

セロトニン神経は「脳幹」という進化的にもっとも古い脳に、人の覚醒をコントロールする神経がふたつ存在しているようです。

ノルアドレナリン神経

セロトニン神経

これらふたつの神経が「脳疲労に」よって機能しなくなると、朝から疲労を感じてしまうようです。

脳の疲れは、「大脳」を酷使し続けることにより発生します。

大きく分けると2種類あり、「頭の疲れ」と「心の疲れ」から脳が疲労します。

「頭の疲れ」は、人の認知機能を担う器官を酷使することにより、ボーッとして頭(認知機能)がスムーズに動かなくなる。疲労回復のために休息をとってもなかなか寝付けなくなることがあります。

なぜ寝付けなくなってしまうのか?

認知機能を担う「覚醒機能」と結びついているからだそうです。大脳が過度の興奮状態になると、覚醒レベルがあがり、脳全体が休息モードに切り替わらなくなるから寝つきが悪くなるようです。

「心の疲れ」は、「大脳」ではなく、「大脳辺縁系」にあります。

精神的ストレスが加わると、「扁桃体」が刺激されます。扁桃体は、不安や怒りを感じたときに活動します。「不安や怒りの神経回路」の中心に扁桃体があり、その回路が疲弊すると気分が落ち込んだり、意欲もなくなってしまうそうです。

心の疲れの問題点として、精神的ストレスを感じる場所から離れても忘れにくいことがあるようです。

それは、「不安や怒りの神経回路」が記憶をつかさどる海馬とも繋がっているからだそうです。

ちょっとしたことがきっかけで過去の記憶がよみがえっててしまい、心の疲労が取れにくくなってしまうそうです。

心の疲れをまねかないためにも、セロトニン神経を活性化させることが必要です。


ふたつ目に、セロトニン神経を活性化させるためには?

セロトニン神経を活性化させるには、「歩行」「咀嚼」「呼吸」の三つのリズム運動が効果的だそうです。

具体的な生活スタイルの例としては、

・朝のウォーキング

・呼吸法(「丹田呼吸法」「気功」「太極拳」「ヨガ」)

・咀嚼(朝食は必ず食べる。栄養にも気をつけること。トリプトファンの多い食材をとること。)

トリプトファン

バナナ、納豆、豆腐、豆乳、チーズ、納豆、牛乳、ピーナッツ、アーモンド、ヨーグルトなどに多く含まれている。

・運動

・寝る二時間前までに、ぬるめのお風呂に入る。

・サウナの活用

これらが良いそうです。

ちなみに私は、呼吸法をうまく日常生活で活用していきたいと思いました。

さいごに

現在私自身、生活習慣を改善できたことで、睡眠で悩まされることが減ってきました。そんな今、不眠で悩まされた当時を振り返ってみると、毎日大変でどうしてよいか本当に分かりませんでした。そんなときに生活習慣を改善することの重要性を理解し、不眠を克服できて本当に良かったと思っています。睡眠で悩む方が一人でも減ってくれたら嬉しい、そんな思いをこめてブログに書いてみました。













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