自己肯定感、持っていますか? 著 水島 広子 を読んで

自己肯定感が低いと、他人の価値より、自分の価値観が低いと感じてしまいます。うまく自己主張する事もできず、生きずらさを覚えることもあります。

自己肯定感は、自分の意見も言いつつ、相手と分かちあい、「つながり」を感じながら育まれていくからです。本人が生まれた環境に影響されることもあり、自己肯定感がうまく育めなかった方もいるかもしれません。

しかし、今回水島広子先生が書かれた本によると、他者を受け入れることで、自分自身も受け入れやすくなり、後天的に自己肯定感を高める方法が書かれています。

本書を読み終え、私が感じたことを書いていきたいと思います。

まず、自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れること。空気をイメージすると理解しやすいかもしれません。空気は、当たり前のように存在しています。しかし、足りなくなると息苦しさを覚えます。

空気が少ない状態 = 自己肯定感が低い状態。

自己肯定感も低くなると、息苦しく生きずらさを覚えるからです。

自己肯定感をイメージできたところで、自己肯定感が低い人の特徴について。

・「私なんて」と思ってしまう ・頑張りすぎてしまう ・他人に振り回されてしまう ・親しくなれない ・嫌われてしまう ・他人の言動に腹が立つ

などがあります。

自己肯定感が低いと、うまく自分の意見が言えず、他人に振り回されがちになります。自分をうまく信じることもできないので、「周りの目」が気になりがちにもなります。しかし、自己肯定感が低い人の中には、気が強そうな人もいます。自分を正当化できることは、一見すると、自分の意見も伝え、周りに左右されていないように見えるからです。

なぜ気が強そうに見える人の中にも、自己肯定感に低い人がいるのか?それは、「弱い自分を見せると侮られる」と思っていることもあるからです。自己肯定感は、自分らしくのびのびと、他人と良い関係を築いていくための栄養素みたいなもの。本来の自分を表現できていないので、生きずらさを覚えてしまう。

自己肯定感を高めていくために、どうしていけば良いかについて見ていきます。

自己肯定感を高めるためには、ありのままの他人をリスペクトしていくことです。ありのままとは、他人が優れているところや、社会的地位をみることではない。これでは、条件があるから、他人をリスペクトしているだけ。ありのままみるとは、目の前の他人そのものを見ること。無条件に受け入れることが大切。無条件に受け入れると、頑張っているように見えない人もいるかもしれない。しかし、無条件に受け入れることで、「頑張れない事情があるのかもしれない」と相手の隠れていた事情を見れるようになってきます。このように、相手に評価を加えることを止めることで、今まで見えにくかった物が見えるようになっていきます。事情があるからといって、全てを受け入れることはない。大切なのは、相手の事情を理解することで、自分自身がストレスを受けにくくすること。相手に対する怒りや嫌悪感を減らすことで、自分自身がストレスを受けにくくすることができます。自分自身を大切にすることで、自己肯定感を高めることにつながるのです。

他人をリスペクトしていくには、どうすれば良いかについて。

人には、それぞれ領域があることを理解することが大切です。先程、ありのままの他人を見た時に、「人には、それぞれ持って生まれた条件や、生まれてきた中で様々な条件があること」が見えてきたと思います。このように様々な事情があることを「領域」と呼び、領域を理解した上で、相手の話を聞くこと。ありのままの他人が見れるようになると「人間として頑張っている姿」が見れるようになっていきます。このように他人に目が向けられるようになると、ありのままの自分にも目が向けやすくなります。自分が他人に向けていた評価を変えることで、自分自身の評価を変えることもできるようになります。自分が今まで下していた評価は、その時の心情や状態によるもの。よって、今までの評価も本当に正しいかは分からない。評価を手放すことで、人は安心し、自分自身も受け入れやすくなる。

また、自己肯定感が低いと「〜すべき」などのように「べき」に縛られた生き方をすることが多い。自分だけでなく、他人にも目がいきやすく、ストレスをためやすい。ありのままの自分に目を向けられるようになると、自分自身にも「頑張ってきた自分」に気がつきやすくなり、自己肯定感を高めることができる。自己肯定感が高まると、「べき」から解放され「したい」に目を向けるようになれ、本当のしたいことに目を向けることができるようになる。

最後に

生きずらさを感じていたら、今までの決めつけを手放すことで、他人も自分も尊重しあえるようになるのではないかと思いました。