つい感情的になってしまう あなたへ  #水島広子 を読んで

感情的になってしまうとは、イライラしている時だけではない。心配や不安におそわれている場合もある。感情に支配されている間、私たちの心に安らかな幸せはない。また、感情に支配されていないと思っている人も注意が必要である。もしかしたら、ただ感情を我慢しているだけかもしれないから。
 
 今回は、どんな風に感情をコントロールしていくのが良いかを学んでいきたい。
 
 まず、感情は、自分が今どんな状態にあるのかを示す自己防衛機能であること。怒りや不安におそわれている状態は、「自分が困っている状態にあること」。怒りや不安におそわれたら、自分の感情を認め、今、困っているんだなと理解すること。自分自身を認めてあげることで、感情的にならずに、冷静に対処しやすくなる。
 
 また、同じ景色をみていても、「イライラする人」としない人の違いはどこから生まれてくるのか?それは、自分にとって、世界がどのように見えているかによる。人によって、見え方が違うのは、育った環境によるものが多い。感情をうまく吐き出せない環境にいると、お酒に逃げたりしてしまう事もある。
 
 人が健康的に生きていく上でも、感情をうまく伝えることが大切。対人関係において、「イライラ」してうまく伝えられない時は、自己肯定感が低い事も関係している場合がある。
 
 そこで「人間関係は作り上げていくもの」という意識を持つことが大切。作り上げていく意識を持てるようになると、コミュニケーションを図る大切さを理解することが出来るようになる。コミュニケーションを図る上で、人には、それぞれ領域があることを理解すると、より人間関係を形成しやすくなる。
 
「自分の領域」と「他人の領域」を意識することで、自分がされて嫌な事も我慢するのではなく、自分の領域を守るために、自分の意思を伝えやすくなる。領域を意識することで、他人から的外れなアドバイスを受けた場合にも役立てることが出来る。的外れなアドバイスは、一見すると、自分の領域に勝手に踏み込んできて不快に感じそうだが、ただ相手の領域で話していることにすぎないと理解できるからだ。
 
この本には、感情的になりにくくなる7つの習慣も書かれている。その中で、「親友ノート」と「私」を主語にして考える、心のシャッターをおろすについて紹介していきたい。
 
・「親友ノート」について
 
何か嫌なことが起きたら、まずノートに書いていく。次に、その内容をみて、自分が親友にアドバイスするつもりになって書いていく。ネガティブな感情を吐き出し、自分自身の感情を認めることで、自己肯定感も高める事につなげることが出来る。
 
・「私」を主語にして考える
 
たとえばひどいことを言われたとして、
 
あの人は、私をバカにしている。と捉えるのではなく、
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私は傷ついたんだな。と捉えることで、「ひどいことを言われた被害」は減らすことができないが、主語を、私に置き換えることで「被害者意識」を減らすことが出来る。被害者意識を減らすことで、ネガティブな感情も忘れやすくなる。
 
・「心のシャッター」をおろす
事前に自分が感情的になりやすい状況を知っておく。状況を知っておくことで、その場から逃げやすくなる。
 
まとめ
 
人が感情的になりやすいプロセスを理解することで、自分をうまくコントロールしやすくなります。自分をうまくコントロールして、感情に飲まれるのではなく、感情をうまく活用していきたいですね!